ハワイ鉄道協会

毎週日曜日に催行される鉄道ツアーで、のんびり車窓の旅へ。

かつて、ロコたちの移動手段として活躍していたハワイの鉄道。貴重な歴史を少しでも後世に残そうと、ハワイ鉄道協会では一部線路を修復し、毎週日曜日に 90 分間の鉄道ツアーを開催しています。1888 年から 1947 年にかけて、オアフ鉄道会社がホノルルからカフクまで運行していた約 20 キロの路線のうち、エワ - ナナクリ間の約 10 キロが現代に復活。美しい景観とレトロな風情が人気を呼んでいます。

ツアーに使用される汽車は、1944 年まで実際に運行していたアメリカ海軍のディーゼル機関車と 1940 年代に製造されたフラットカーの 6 両編成で、毎月第 2 日曜日には特別仕様の車両が加わります。これは 1900 年代にオアフ鉄道会社の初代社長、ベン・ディリングハム氏のために造られた特別車で、豪奢な内装は一見の価値があります。

ハワイの鉄道は、サトウキビやパイナップル、サイザル麻といった地元産業の発展を支えただけでなく、1934 年~1945 年の戦時中には沿岸防衛の拠点であったバレット要塞に物資を輸送するなど、重要な役割を担っていました。そんな歴史的なエピソードを聞きながら、汽車は平原を通り、折り返し地点のカヘ ポイントへ。ここはダイビングのメッカとして知られる絶景ポイントで、運が良ければイルカの姿を見られるかもしれません。5 分ほど休憩時間がありますので、記念撮影を楽しみましょう。また発着地点には 1888 年製造のものを筆頭に、9 台の機関車が展示されていますので、鉄道ファンの方はお見逃しなく。